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 ◆みづはし
アフロデ
テの鳩
ギリシ
紀元前六世紀
                             
 レスボス最大の都ミ
ネは海に面した開放的な街だ 
                          
 レスボスは父の生まれ故郷
商いのためアテナイで移民とし 
て暮らしていたけれど
レスボスとの関係が悪化して居づらく 
生まれ故郷に戻
てきたのだ
私にと
ては初めての 
                           
 アテナイと比べると人は疎らで
せわしなさは感じない
  
                             

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 茹だるような夏の暑さは
日が沈んでからも一向に衰えるこ 
とはなか
ここ数日雨が続き
夜にな
ても晴れたり曇
 
たりでは
きりしない天気が続いている
野里
のさと
大力 
だいりき
はじ
とりと汗ばむのを感じながら外へ出た
盆 
地らしい咽返るような空気が
肌にまとわりつくように感じる
泊り客の対応で遅くな
てしま
たが
店の前を掃き清め
用 
具を片づけ終えたところだ
あとは点検して
戸締りで終いだ
                             
 腕で額や首を拭いながら
空を見上げる
細い月が出ていた
晴れてはいるが辺りは暗く
提灯が無ければ心細い
掃き残し 

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 蛍の光                         
                             
 本が読めなくな
たら死んでもいいと考えることがある
  
 蛍光灯の紐を引いて
押し入れの匂いの染みついた布団にも 
ぐる
底抜けの夜の思想に苛まれ
自分はどうしようもなく世 
界に一人きりだと感じる
頭を抱える
胸を押さえる
莫迦莫 
迦しくなる
目の奥が熱を持ち
まぶたを閉じていられない
 
仕方なく
枕元の電気スタンドのスイ
チを入れる
畳の上を 
まさぐ
手が届くところにあ
た本の
カバ
の折り返し 
が挟ま
ているペ
ジを開いて
読み始める
高ぶ
ていた気 

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R18
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 ※
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クウロウ
クウ
が 
外字のため
本来は一字であるが
骨古
という二字で代用
 
精確な表記は
版を参照
               
                             
 はしがき
抜粋
                    
 私はある友人から原稿の入
た光学円盤を受け取
本書 
アリス症候群
は彼の命を受け
私が著者代理人兼編集者と 
して制作した書物である
                 
 私と同様の嗜好や美学を持つ彼は古くからの友人であり
慎 
み深いというよりも人前に出ることを好まない性格の持ち主で 

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ふう
疲れたけど
まあ
楽しか
たかな
        
 僕の声は静かな港町に響いた
              
 全てのスケジ
ルを終え
ぷりと夜も暮れた帰り道
 
そうだね
楽しか
たよ
 来て良か
たね
       
 元気よく答える咲来
                  
 運動部の咲来はいまだに元気だけど
麻衣はもうくたくたに 
疲れてる感じだ
                     
 ま
昼以降も豪華な旅行が続いたけど
夕実も僕に積極的に 
てくることもなく
安心半分
かり半分だ
   
                             

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