AKKORD02
- 著者
- 遠見伊鶴,斜線堂侑李,高広,日向光,瀧沢諒
- サークル名
- AKKORD
- サークルURL
- AKKORD
- twitter
- 発行
- 2013/11/04
- ページ数
- 124頁
- 判型
- その他
- 印刷
- オンデマンド
- 定価
- 1000円
- あらすじ
- ひとつの音楽用語をテーマにした、メンバーによる短編集。
□ウルリカ・グランフェルトは十八歳で死んだ。彼女の遺体は孤児院の共同墓地に埋葬されたけれど、まだ彼女は「死」を終えられずにいる。死というものは、ど こから始まるのか。そして、死が終わるのはいつなのか。寄宿学校に通うとある少女たちが果たす出会いの話。 - 遠見伊鶴「記憶のマグ・メルド」
□“ぼく”は友人たちが不毛な道へ進むのをむざむざ見過ごしてきた。“俺”は彼女のためだけに生きている。人間が人間を作り出すことが可能になった世界で、 人は何に縋って生きていくのか。“ぼく”と“俺”は小春という女性に対し、それぞれ諦めを持ち続けている。 - 高広「地上でほしは輝かない」
□私の弟はとても綺麗な見た目をしている。そして、彼の周りには不幸が満ちている。大事にしていたタオルケットが無くなったのが最初だった。それからという もの、不幸は彼自身にも、彼の周囲にも降りかかった。だから、彼はいつだって死にたがっている。 - 斜線堂侑李「フランケンシュタインの自殺」
□かつて東ドイツには監視と規則と抑圧に潰されそうな空気が満ちていた。ミリヤムは故国であった東ドイツを捨て、西ドイツへと亡命する。そうして二十年の月 日が経ち、壁は崩壊した。彼女は恩人である兄弟が東の当局から受けた扱いを告発するために過去の記憶をたどる。 - 瀧沢諒「夜の帳が降りる頃」
□貘は人の夢が惓を取ったものである。人の夢を食って貘は生き、夢を食われた人は弱まる。それゆえに、貘撃ちであるイサナは貘を狩る。すべての貘は死に絶え なければいけない。イサナは一人の少女の願いを叶えるため、引き金をひき続ける。そうして今日もまた、彼は職務に就く。 - 日向光「獏を撃つ」