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 匣と匠と匣の部屋
              
                             
                             
 *匣と月の夜
               
                             
                             
 四畳ほどの細長い部屋は
整然と磨かれ帯状に浅彫りを施さ 
れた
白い石に埋められていた
立方体と直方体が
入り組ん 
だ階段を作るようにして削り出されている
         
                             

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 フル
ツバスケ
トには疲れ果てても           
                             
                             
                             
 重力に屈するように目覚めると
乱れた夜具にくるま
 
みなみが隣で眠
ている
まだ部屋は闇に覆われていて
 
テンの下から差し込むわずかな光が部屋中に拡散し
かろうじ 
て視界を僕に与えてくれる
電子時計の蛍光文字は午前四時二 
十二分を示している
その視界の中でみなみが身にまとうのは 
小ぶりな乳房から腰のあたりまでを覆う白い布とまどろみだけ 

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 鉄道旅行は男を勃起させる
ただ孤独は冬の北海道でも凍ら 
ないので
僕は勃起した陰茎を持て余す
クス型のシ
ト 
に腰掛けながら
ズボンの上から持て余した陰茎の形を確かめ 
ふと
自分にいつか子供ができるなんて実感できないと思 
さらに
自分が子供を大学に通わせるなんて想像すらでき 
ないと思い至る
二十年で学費を出せるような経済力を
自分 
が手にするとはとても考えられない
            
 寒くて感覚がなくなりはじめた指先を見る
赤みを失
 
それが自分の指先だと思えない
と陰茎に血が激しく廻
 
ているので指先に血が回らないのだろう
これは血液だけのこ 

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 天罰覿面
                       
 それなりのことをしていれば
まあしかたないな
と思うも 
のだ
                          
 だよね
ねえさん
                  
 そう清
しい声でい
た弟は
親殺しの天罰か
化けものに 
ていた
                       
 ひとの頭に牛の身体
                  
                             

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 假裝遊園地                       
 少女たちの喧騒                     
 僕は液體鉛筆として                   
 立つてゐる                       
                             
                             
                             
                             
                             
                             

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 私は意識を失わず
痛みのさなかにいた
         
 まだ私の前に彼女が立
ていることに驚く
全身を覆
てい 
る痛みにも驚き
声が出ないことにも
それでもなお身動きを 
しようとする自分の身体にも驚く
痛みが続くのに
それでも 
私の身体はじ
としていない
これは反応なのか
痛みにど
 
ぷりとつか
た状態から逃れようという反応
        
 う
すらと確認できる視界
軽い足取りで彼女が動く姿があ 
耳鳴りの向こうに聞こえるものは
おそらく鼻歌だろう
 
                             
                             

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